jWriterに関する詳しい情報(Q & A)


Q 論理性判定に関して、もう少し詳しい情報はありますか。

李在鎬, 伊集院郁子, 青木優子, 長谷部陽一郎,村田裕美子(2021)「論理的文章の自動評価に関する研究ーアカデミック・ライティングへの貢献を目指して」『2021年度日本語教育学会春季大会予稿集』pp. 223-226 をご覧ください。

jWriterに言及している研究のリストもご覧ください。

Q 接続表現とはなんですか。

論理的文章執筆を支援する目的で追加されたオプションです。市川孝(1978)『国語教育のための文章論概説』(教育出版)、石黒圭(2008)『文章は接続詞で決まる』(光文社新書)を参考に本研究グループで作成した接続詞リスト(伊集院ほか2020,李ほか2020)に準拠して表示しています。

jWriterに言及している研究のリストもご覧ください。

Q 本システムが基準にしているデータはどんなものですか

日本語学習者コーパス「多言語母語の日本語学習者横断コーパス(International Corpus of Japanese as a Second Language)」)に含まれている373件の作文データです。373件の作文を書いた執筆者の言語テストの得点と作文に見られる言語的特徴をもとに判定をしています。

Q 最初入力文字数を300文字にしている理由は何ですか

信頼できる解析のためには、ある程度の文字数が必要になります。本システムを作成するために使用した基準データ(I-JAS)が最低300文字であったため、300文字として設定しています。

Q 文字数の推薦値はありますか

600字前後でもっとも良い判定をします。

Q 作文テーマによる影響はありますか

語彙の内容は分析指標として使っていませんので、理論的には影響はないと考えています。なお、基準データは「私たちの食生活:ファーストフードと家庭料理」でした。

Q 「測定不可」と出ましたが、どういう意味ですか

本システムが測定可能な範囲(入門、初級、中級、上級、超級)を下回っているか、上回っている場合、測定不可という判定をします。

Q 総合的評価は、どのようにして計算しますか

入力された文を形態素解析し、文の平均的な長さ、文字数、動詞の頻度、さらには難易度別の語彙頻度を文章単位で計算します。そして作文能力値を推定するための公式の係数を当てはめ、最適なレベルを算出します。公式は「1.637+平均文長×0.045+中級後半語×0.021+タイプトークン比×-0.430+動詞×0.015+中級前半語×0.011+総文字数×-0.004+和語×0.007+漢語×0.007)です。

Q 診断的評価のグループ平均とは何ですか

基準データ(I-JAS)における能力値集団の平均値です。

Q 入力文の詳細な分析結果を見ることはできますか

「結果のダウンロード」をクリックしてください。日本語のウィンドウズユーザーの方は、「結果保存(TXT: Shift-JIS)」をクリックしてください。日本語以外のOSの方は、「結果保存(TXT: UTF-8)」をクリックしてください。

Q 研究論文に本システムによる評価値を入れたいと考えていますが引用すべき文献はありますか

Lee, Jae-Ho & Hasebe, Yoichiro (2020) Quantitative Analysis of JFL Learners' Writing Abilities and the Development of a Computational System to Estimate Writing Proficiency. Learner Corpus Studies in Asia and the World 5, pp. 105-120.

Q 他の質問があるのですが・・・

上記以外の質問は質問掲示板で受け付けています。